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掛け軸・絵画
2019/12/05

桂ゆき【洋画家】

桂ゆき(かつらゆき)

 

桂ゆき(本名:雪子)は、191310月に

 

東京都で生まれました。

 

10代の頃には両親がきっかけで

 

南北両派に強い池上秀畝から

 

日本画を学んでいましたが、

 

本人は元々油彩画で描くことに興味がありました。

 

その為高等女学校を卒業すると、

 

1931年に洋画家で女性像に強い中村研一から学び始め

 

翌年には中村の勧めで、同じく女性像に強く

 

外光派としても活躍していた

 

岡田三郎助にも弟子入りしています。

 

1933年には第20回光風会展において出展した

 

『海岸風景』や『庭』と言ったものが

 

初入選となります。

 

しかし学術的な学びに対

 

し満足していなかった桂ゆきは、1933年から

 

アヴァンギャルド洋画研究所に通いました。

 

1935年にコラージュでの初個展を開催し

 

3年後にはグループ九室会の立ち上げに参加するなど

 

多種多様な作品群を展開しながらも

 

複数のグループ及び組織にも所属していきます。

 

そして19912月、78歳で息を引き取りました。

 

 

 

作風

 

桂ゆきは油彩画に限らず、

 

コルクや布と言ったものも使ったコラージュ作品

 

さらには立体像作品も展開しています。

 

特にコラージュによる作品を発表した当時の日本は

 

“コラージュ”というもの自体があまり知られておらず、

 

コラージュした素材の特徴を全面に出した作品群は、

 

インパクトがあったと考えられます。

 

油彩画に関しては、風刺を含めたユーモアのある

 

不思議な雰囲気の作品を手掛けており、

 

さらに諸外国を記した自身のエッセイも有名です。

 

 

 

関連用語の細かい解説

 

■アヴァンギャルド洋画研究所

 

ファンタジックな女性像で有名な東郷青児。

 

前衛絵画から始まり様々な作風を展開した、

 

古賀春江と言った画家達が結成しました。

 

なお、名前となっている「アヴァンギャルド」には

 

革新や前衛と言った意味があります。

 

■九室会

 

二科会の内部組織として結成されました。

 

同じく東郷青児や乳白色の作品群が有名な、

 

藤田嗣治を主要人物としています。

 

 

 

興味心を持ちながら動向を掴んだ桂ゆき

 

桂ゆきは世界各国を旅しながら、

 

製作以外でも様々な事にチャレンジするなど

 

まさに興味関心の塊と言った感じです。

 

また興味関心があるだけではなく

 

アヴァンギャルド洋画研究所において

 

世界の美術の主流を把握したり、

 

様々なグループに属するなど

 

あらゆる動向を掴み発表も積極的に行った人物

 

とも言えます。

 

 

 

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