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骨董品
2019/04/25

守屋多々志【文化勲章/日本画・古画表現】

守屋多々志(もりやただし)

 

守屋多々志は1912年に岐阜県大垣市に生まれました。

 

1930年に旧姓大垣中学校を卒業後に上京し、

 

歴史画で著名だった前田青邨に入門しています。

 

そこでは、写生をしながら古典絵巻の模写などで

 

画の腕を磨いていきました。

 

そして東京美術学校日本画科へ進学すると

 

卒業制作の『白雨』が川端玉章賞を受賞します。

 

以降も第28回院展で『継信忠信』が入選、

 

第34回院展に出品した『ふるさとの家一〜四』は

 

奨励賞を受賞しました。

 

また1950年の「週刊朝日」の連載小説

 

「新平家物語」の挿絵原画を担当したり、

 

黒沢明監督の映画「羅生門」の衣装デザインを

 

担当するなど、その多彩な才能で

 

大きな活躍を見せています。

 

そして1954年からはイタリアに2年間滞在し

 

ローマやポンペイで壁画の模写を行っていました。

 

帰国後は、鎌倉円覚寺金堂天井画『白龍』の制作や

 

法隆寺金堂壁画の再現模写事業、

 

高松塚古墳壁画模写など

 

文化財の保存事業にも力を注いでいます。

 

その間には展示会への出品作品の制作も行っており

 

第55回院展では『砂に還る(楼閣に想う)』、

 

第66回同展で『牡丹燈記』、第58回同展『水艶』が

 

それぞれ奨励賞を受賞したと言われています。

 

さらに第62回院展では『駒競べ』が文部大臣賞、

 

第63回同展に出品した『平家厳島納経』が

 

翌年の芸術選奨文部大臣賞、第70回同展では

 

『愛縛清浄』が内閣総理大臣賞を受賞しました。

 

その後も多くの歴史画を発表し、

 

歴史画の第一人者として確固たる地位を築きました。

 

こうして2001年、89歳の時には

 

文化勲章を受章しています。

 

そのほか愛知芸術大学の教授や美術学部長

 

教育資料館長などを歴任しました。

 

 

 

守屋多々志の作品の特徴と技法

 

守屋多々志は、その深い歴史、古典の教養で

 

主に堅牢な歴史人物を題材として

 

歴史画を描きました。

 

徹底した歴史考証で日本古来の大和絵を意識した筆致

 

画面構成を基本に据えながらも、

 

留学経験後は洋画を意識した

 

重厚なマチエールで描きました。

 

その後は絵具の厚塗りを多用した作品を多く発表し

 

一時期背景に金泥を使った

 

豪壮な作品も試みていますが、1982年頃からは

 

黒を基調とし、直線を効果的に使った

 

独特な遠近感を持たせる作品を多く描いています。

 

 

 

守屋多々志の評価される所以

 

守屋多々志は、歴史画の第一人者として

 

院展や文化財の保存模写などに

 

多大な功績を残しました。

 

また、歴史考証にも優れ、衣装デザインや

 

舞台美術、小説挿絵などの広い分野で

 

高い評価を得ています。

 

 

 

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