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骨董品
2019/01/17

野口幽谷【帝室技芸員/絵画】

野口幽谷(のぐちゆうこく)

 

南画家の野口幽谷は、1825年に江戸で生まれました。

 

父が大工の棟梁であったこともあり、

 

15歳の時に宮大工の鉄砲弥八から図面製作の技術を学び

 

椿椿山(つばきちんざん)の画塾

 

琢華堂に入門しています。

 

また、大黒梅陰からは漢学を学びました。

 

やがて29歳の頃から寺子屋を開き

 

子供たちに教えながら、武士であり画家であった

 

渡辺崋山に改めて画を学び、

 

自身の腕を高めていきました。

 

中でも野口幽谷は中国の明、清の画法を研究して

 

山水画や花鳥画を描いています。

 

やがて、1872年にはウィーン万国博覧会に出品

 

続いて1877年には第一回内国勧業博覧会に

 

「竹石図」を出品して褒状を受けました。

 

57歳の頃には第一回内国絵画共進会で審査員を務め

 

「菊花図」を出品、6年後には、日本美術協会展に

 

「矮竹子母鶴図」を出品し銀牌を受賞します。

 

その後も国内外の展覧会に出品し

 

受賞を重ねていきました。

 

1889年には滝和亭らと共に青年絵画協会を結成、

 

そして1893年、68歳のころに

 

帝室技芸員に任命されました。

 

 

 

野口幽谷の作品の特徴と技法

 

野口幽谷の作品の特徴は、師の椿山を継ぎ

 

正統派の南画を踏襲した重厚な作風です。

 

また明や清の画家の画法を習得し、

 

花鳥画、山水画を得意としました。

 

「桃李山猿図」に描かれた、

 

手を伸ばして桃を採ろうとしている猿の図は

 

やわらかく墨を多く含んだ筆法は、師である

 

椿椿山に似通った点が見受けられます。

 

また、代表作の内の一つで

 

日本美術協会展覧会で銀牌を受賞し、

 

宮内省御用品になった「渓上水仙花図」では、

 

霞の流れを全体に漂わせながら

 

水流を画面左から右へ、右から左へと

 

連続性を持たせつつ、画面奥から手前に

 

少しずつ水仙の大きさを変化させ、

 

下方に黄色と白色の水仙群を配することで

 

奥行きを出しています。

 

「渓上水仙花図」は、花鳥画家として

 

名声を得た秀作と言えます。

 

 

 

野口幽谷の評価される所以

 

野口幽谷は、博覧会や展覧会などで

 

多数の賞を受賞すると共に審査員などを歴任し、

 

また宮中の障壁画の制作などを手がけたことで

 

帝室技芸員に任命されその名声を得ていましたが、

 

一生を丁髷で暮らすなど

 

その清貧な人柄で、高潔な絵を描く画家でありました。

 

その絵は神々しくもあり、

 

堂々とした気高さも感じられます。

 

また、松林桂月や椿二山、益頭峻南、的馬白峰など

 

優秀な門弟も育てています。

 

 

 

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