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骨董品
2018/12/20

柴田是真【帝室技芸員/漆工】

柴田是真(しばたぜしん)

 

柴田是真は文化4年に

 

江戸の両国橘町にて生まれました。

 

父は越後出身の宮彫師の

 

柴田市五郎として知られていますが、

 

柴田是真は11歳の時に江戸後期の蒔絵師である

 

初代・古満寛哉の元に入ります。

 

また5年後となる16歳の時には、

 

四条派の画家である鈴木南嶺から

 

蒔絵についての教えを受けました。

 

こうして二人から蒔絵を学んだだけではなく、

 

柴田は青銅塗や四分一塗、紫檀塗と言った

 

様々な変塗技法も作り

 

明治の漆工界を代表する人物となっていきます。

 

そのほかウィーン万博など海外での出品

 

及び受賞も経験し、

 

国内外でその名を広めて行きました。

 

これらの功績により、明治23年、83歳のときには

 

帝室技芸員となります。

 

 

 

柴田是真のその他の功績

 

柴田是真は変塗を自ら作るだけでなく、

 

別途に職人がいた蒔絵の下図を自ら行った事も

 

大きな特徴と言えます。

 

その為今までにない蒔絵や漆絵が誕生した

 

と言われています。

 

また江戸時代前期に活躍した漆工職人である

 

青海勘七が用いて以来、

 

使われていなかった青海波塗の再現もしました。

 

御用物も作り、新宮殿杉戸絵や

 

明治御殿襖絵なども知られています。

 

 

 

代表的な技法

 

■青銅塗

 

黒漆や炭粉、石黄やプルシアンブルーの顔料などで

 

青銅の色及び質感を描いています。

 

■四分一塗

 

銅の中に4分の1の銀を入れることで作ります。

 

金属のような銀と黒のグラデーションが特色

 

と言われており、漆には錫粉と炭粉を蒔きます。

 

■紫檀塗

 

紫檀はローズウッドとも言われている、

 

黒みがかった赤色と黒色の木目が特徴です。

 

その紫檀を真似るために

 

朱漆や潤朱漆、蝋色漆などを使います。

 

■青海波塗

 

紋漆を使った変塗の一つです。

 

櫛篦で紋漆で抜き取る事で波紋の様子を作りますが

 

波紋が作ったものとされています。

 

 

 

信念を貫いた柴田是真

 

柴田是真は、自身が納得のいかない仕事はしない

 

と言う考えをずっと貫いてきたと言われています。

 

それは江戸っ子気質であったから

 

とも言われますが、柴田是真が活躍した明治中期

 

変革の波が押し寄せた事で

 

自身の考えを曲げてそれに合わせた職人も

 

多かったのではないでしょうか。

 

その中で自身の信念の下、

 

作品を作り続けてきた柴田是真は貴重と言えます。

 

 

 

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