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2025.10.30
松山店

平山郁夫のリトグラフや日本画の価値とは|売却を検討される方へ 買取専門店 くらや 松山店にお任せください

7:50 pm

1.平山郁夫とは ― シルクロードを描いた日本画の巨匠

美術に詳しくない方でも、「平山郁夫(ひらやま いくお)」という名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。シルクロードを舞台に、悠久の歴史と祈りの精神を描き続けた日本画家として知られ、今なお多くの人々を魅了し続けています。彼の作品には、単なる風景描写にとどまらない「平和への祈り」と「文化の継承」という強いメッセージが込められています。

平山郁夫は戦後日本の美術界を牽引した巨匠の一人であり、日本美術院の重鎮としても知られました。とくに彼がライフワークとして描き続けた「シルクロード」シリーズは、日本のみならず世界中で高い評価を受けています。壮大なスケールで描かれる砂漠、仏教遺跡、そしてキャラバンを進める人々の姿――そのすべてが、見る者の心に静かな感動を与えます。

また、平山郁夫は文化財保護の分野にも尽力し、世界各地の文化遺産の保全に力を注ぎました。彼の活動は、単なる画家としての枠を超え「文化の守り人」としての使命感に満ちており、ユネスコ親善大使としての功績も広く知られています。

現在、平山郁夫の作品は美術館や画廊だけでなく、一般のご家庭にも数多く所蔵されています。特に晩年のリトグラフやシルクスクリーンは人気が高く、絵画市場でも安定した評価を維持しています。そのため、「掛軸」「日本画」「版画」など、どの形式の作品であっても査定・買取のご相談をいただく機会が増えています。

本記事では、そんな平山郁夫という画家の生涯や代表作品、作風の特徴、そして市場における価値や査定ポイントまでを詳しく解説していきます。
愛媛県松山市にある買取専門店 くらや 松山店でも、平山郁夫の日本画・リトグラフ・シルクスクリーンなどの買取を数多く行っており、その魅力をお伝えする機会が多くあります。
まずは、平山郁夫という人物がどのようにして日本画壇を代表する存在となったのか、その歩みをたどっていきましょう。

 

2.日本画家・平山郁夫の軌跡 ― 文化勲章受章までの道

平山郁夫は1930年(昭和5年)、広島県瀬戸田町(現・尾道市瀬戸田町)に生まれました。幼い頃から絵を描くことを好み、戦争という激動の時代を生きた世代のひとりです。15歳のとき、広島での被爆を体験しながらも奇跡的に生還。その体験がのちの「平和を祈る絵画」という生涯のテーマにつながっていきます。
戦後の混乱の中でも絵を描く夢を捨てず、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に進学。そこで運命的に出会ったのが、日本画の巨匠・**前田青邨(まえだせいそん)**でした。平山は師・青邨のもとで厳しい修業を積み、古典技法と精神性の両立を学びます。

1952年、卒業制作「家路」が注目を集め、翌1953年には日本美術院展(院展)で初入選。その後も研鑽を重ね、1961年には代表作のひとつ「仏教伝来」で日本美術院賞を受賞しました。この作品は日本とアジア、そして仏教文化の交流を壮大なスケールで描き上げたもので、彼の画業における重要な転機となりました。

1960年代以降、平山は幾度となく中央アジアや中近東を訪れ、いわゆる「シルクロード」取材を重ねていきます。広大な砂漠や遺跡、仏教伝来の道を題材にした作品群は、単なる風景画ではなく「文明の交差点」を描いた精神的な記録ともいえるものでした。やがて彼は日本画壇を代表する存在となり、1988年には東京藝術大学学長に就任。教育者としても多くの後進を育て上げました。

晩年には文化財保護活動にも尽力し、ユネスコ親善大使としてシルクロード沿線の遺跡保存に関与。1998年には日本の最高栄誉のひとつである文化勲章を受章しています。その功績は、日本画家としての枠を超え「文化の架け橋」として世界的にも高く評価されています。

平山郁夫の人生は、戦争と復興、伝統と革新、そして芸術と平和への祈りに貫かれたものでした。彼の歩みは、作品を鑑賞するうえでの深い理解を与えてくれると同時に、日本文化の精神そのものを体現していると言えるでしょう。

3.作品に込められた世界観 ― シルクロード・仏教・平和への願い

平山郁夫の作品を語るうえで欠かせないのが、「シルクロード」「仏教」「平和」という3つの主題です。これらは彼の画業の中心にあり、生涯を通して描かれ続けたテーマでした。

■ シルクロード ― 文化交流の象徴として

平山がシルクロードに心を惹かれたのは、文明と文明が出会い、文化が交わる場だったからです。彼にとってシルクロードは、単なる地理的な道ではなく「人類の知恵と祈りが交錯する道」でした。
砂漠を進むキャラバン、遠くに霞む遺跡、夕陽に染まる空。これらのモチーフは、彼が現地取材を重ねながら描いたもので、静けさの中に人の営みを感じさせます。群青(ぐんじょう)や朽葉(くちは)などの日本画特有の岩絵具を使い、柔らかな色彩と深い奥行きを表現した点も特徴です。

■ 仏教 ― 精神性と祈りのかたち

平山の作品には、釈迦の足跡や仏塔、菩薩の姿など、仏教的な要素がしばしば登場します。これは彼自身が若き日に被爆体験を経て、「祈り」を描くことの意味を深く追求してきたからです。
仏教をモチーフにした作品は、宗教画というよりも「人間の精神性の象徴」として描かれています。線の柔らかさと静寂な色使いには、見る者の心を鎮める力があり、平山独自の“祈りの日本画”と呼ばれるゆえんでもあります。

■ 平和への願い ― 戦争体験の記憶から

15歳の時に広島で被爆した経験は、彼の人生観と芸術観を大きく変えました。以後、平山の中で「破壊ではなく創造」「憎しみではなく祈り」というメッセージが根底に流れるようになります。
彼の描く静かな砂漠やキャラバンの行列は、単なる風景ではなく、人類の歩みそのものを象徴しています。どの作品にも共通しているのは“静寂”と“希望”の共存です。

■ 技法と画風の特徴

平山郁夫の絵画は、日本画の伝統技法を重んじながらも、現代的な構成感を持っています。岩絵具による重ね塗りや、余白を活かした空間表現は、東洋的美意識を感じさせます。筆致は決して強くなく、淡い群青や赭(あかつち)の色で描かれることで、砂漠の遠景や静かな祈りが見る者の心に響きます。
その画風は一見穏やかですが、そこには「時を超えて平和を願う強い意志」が込められているのです。

4.平山郁夫の代表作 ― 絵画市場で評価される主な作品

平山郁夫の作品は、その芸術性の高さはもちろん、美術市場においても安定した評価を受けています。ここでは、彼の作品の中でも特に知られ、多くのファンやコレクターから支持されている代表作を紹介します。

● 『仏教伝来』 ― 画業の大きな転機となった名作

1961年に制作された『仏教伝来』は、平山郁夫の名を日本画壇に知らしめた重要な一作です。中央に堂々と構える騎馬と従者の姿は、日本に仏教が伝わった歴史的瞬間を象徴的に描いています。構図の重厚さ、静かな緊張感を漂わせる群青の空、そして砂煙が舞う荘厳な雰囲気は、彼の代表的な世界観を力強く表現しています。本作以降、平山は仏教と歴史を主題にした作品を多く手がけるようになりました。

● 『シルクロード行くキャラバン』 ― 永遠の代表シリーズ

平山の名を世界に知らしめたのが「シルクロード」をテーマとした一連の作品群です。その中でも『シルクロード行くキャラバン』は特に人気が高く、砂漠を進む隊商(キャラバン)の姿が雄大なスケールで描かれています。ラクダとともに進む人々の列には時代性を感じさせず、まるで何千年も前から続く人類の営みのような普遍性が込められています。

● 『流砂浄土』 ― 静けさと精神性の結晶

『流砂浄土(りゅうさじょうど)』は、平山作品の中でも静寂と精神性を象徴する作品です。広大な砂漠を背景に、淡い色彩と抑えられた筆致で描かれた情景は、見る人の心を穏やかに導きます。その名の通り「流砂の中にある浄土」という思想が反映され、宗教的でありながらも普遍的な祈りを感じさせる名作です。

● 『月光砂漠』 ― 詩的情緒にあふれた人気作

満月の光に照らされた砂漠を描いた『月光砂漠』は、詩情豊かで幻想的な雰囲気が魅力です。平山作品の中でも特に女性人気が高く、版画作品としても多く出回っています。月の光を群青と灰色の柔らかな濃淡で表現し、静けさの中に神秘的な気配を漂わせた秀作です。

● 『ラクダ行く』 ― 版画作品として高い人気

平山郁夫の版画シリーズの中でも、『ラクダ行く』は特に取引件数の多い作品のひとつです。リトグラフやシルクスクリーンとして制作され、美術品としてコレクションしやすいサイズ感と価格帯が支持されています。初めて平山作品を所有される方にも選ばれやすい作品です。

● 『薬師寺東塔を望む』 ― 日本の古都を描く

シルクロード作品が有名な平山ですが、日本の古寺や仏塔をテーマにした作品も数多く手がけました。その代表が『薬師寺東塔を望む』です。奈良・薬師寺を背景に歴史と祈りの空気を描いた作品は、精神性と伝統美が融合した静謐な魅力があります。

代表作品を見ていくと、どの作品にも共通する平山郁夫ならではの芸術観――静けさ・精神・祈り・悠久の時間――がしっかりと表現されています。

5.平山郁夫作品の相場と評価 ― 売却を検討される方へ

平山郁夫の作品は現在も美術市場において高い評価を維持しており、安定した需要があります。その理由は、作家としての名声だけではなく、作品のテーマ性や普遍性、そして市場での信頼性にあります。

■ 市場価値が安定している理由

平山郁夫は日本画の第一人者であると同時に、美術教育者としても知られています。東京藝術大学学長を務め、日本美術院の理事長も歴任するなど、美術界の中で確かな地位を築いてきました。これにより、彼の作品は市場での信頼性が高く、「資産性のある作品」として評価されています。

また、美術ファンだけでなく一般の方からも支持されている点も重要なポイントです。題材が歴史や仏教、シルクロードといった壮大で universal なテーマのため、美術知識の有無に関わらず評価されやすい点も市場価値を押し上げています。

■ 日本画と版画、それぞれの評価

平山郁夫の作品は大きく分けて「日本画(本画)」と「版画作品」に分類されます。

種類 特徴
日本画(本画) 画家自身による手描き作品。作家性が強く、希少性が高い。
版画 リトグラフやシルクスクリーンで制作。流通数があり美術市場で人気。

特に版画作品は、ご家庭で保管されているケースも多く、査定のご相談が増えています。

■ 作品状態と付属品の重要性

美術市場においては、同じ作品でも状態によって評価が大きく変わります。
平山作品の場合、保存状態・シミやヤケの有無・額縁の状態・証明書やサインの有無などが評価を左右します。
また、限定番号(エディション)入りの版画作品や、共シール・鑑定シール付きの作品は特に注目されます。

■ 売却のタイミングと人気作品の特徴

平山作品は一時的な流行で価格が変動するタイプの作家ではなく、美術市場で一定の需要があります。とくに人気が高いのは、次のような作品です。

  • ・シルクロードをテーマにした砂漠とラクダの作品

  • ・夕景や夜景の情緒的な作品

  • ・仏教や古代遺跡を題材にした精神性の高い作品

これらの作品は鑑賞性が高く、美術愛好家からのニーズが安定しています。

平山郁夫作品は、所有されている方の中には相続やご家族の整理でお持ちのケースも多く見受けられますが、正確な評価には専門的な知識が必要です。

6.平山郁夫作品の査定ポイント ― 価値を左右するチェック項目

平山郁夫の作品は、美術市場で安定した評価がある一方で、査定ポイントを理解しているかどうかによって評価額が変わることがよくあります。
ここでは、査定の現場で実際に確認される重要項目を分かりやすくまとめます。

✅ 基本の査定チェック項目

チェック項目 解説
作品のジャンル 本画(日本画)か版画(リトグラフ・シルクスクリーン)かで評価が大きく異なります。
保存状態 退色・シミ・ヤケ・額縁の劣化などがあると評価に影響します。
サイズ 同じモチーフでもサイズにより市場評価が変わります。
サインの有無 平山郁夫の直筆サインがあるかどうかは重要な判断材料です。
限定番号(版画) 版画作品の場合、エディション番号(例:50/200)は必ず確認されます。
制作技法 リトグラフ・シルクスクリーン・木版・オフセットの違いは重要です。
共シール・証明書 百貨店・画廊のシール、または鑑定書があると評価が安定します。

 

✅ 版画作品の査定ポイント

平山郁夫のリトグラフや日本画の価値とは|売却を検討される方へ 買取専門店 くらや 松山店にお任せください

平山作品で市場に多いのはリトグラフなどの版画作品です。
査定時は次のポイントが特に重視されます。

  • 限定番号(エディション No.)

  • 直筆サインと落款の有無

  • ・作品の紙焼けや波打ちがないか

  • ・額縁の状態(カビや背面の汚れに注意)

  • ・絵の裏面の確認(湿気や汚れが影響している場合あり)

✅ 付属品は評価に影響します

付属品が揃っている場合、査定評価が上がる可能性があります。

□ 共箱(本画)
□ 黄袋(作品保護の袋)
□ 作品解説書
□ シール・販売証明書(元の販売画廊など)
□ 収納用ダンボール(百貨店系の販売品でよく見られます)

7.出張買取エピソード(今治市)― 実家整理で見つかった平山郁夫の絵

7:50 pm

今治市にお住まいのお客様より、「実家の整理をしていたら平山郁夫の絵が出てきたので見てほしい」とお問い合わせをいただき、出張査定に伺いました。ご相談いただいたご実家はしばらく空き家になっていたとのことで、遺された掛軸や絵画の整理を進めている最中に、額装された一枚の作品が見つかったそうです。

拝見した作品は、平山郁夫の代表的な題材でもあるシルクロードを描いた版画作品。砂漠を一列に進むキャラバンの姿が描かれ、夕陽を感じさせる橙色の背景が印象的な「アフガニスタンの砂漠を行く」シリーズの一作でした。

裏面のラベルに作品名と限定番号が明記されており、エディションナンバーが確認できました。さらに額装内の作品下部には鉛筆による直筆サインが入り、共同印刷株式会社(美術部)による彩美版表記も見られました。

作品状態は、ガラス面にわずかな埃はあったものの、日焼けや波打ちといった紙のダメージはなく全体的に良好でした。お客様は「古いし、価値があるものだとは思っていなかったが念のため相談した」とのことでしたが、平山作品の市場評価や技法、真贋の要点などをご説明し、安心して査定を進めていただけました。

査定金額をご提示したところ、「まさか価値があるとは思っていなかったので驚いた。丁寧に見てもらえて納得できた」とおっしゃっていただき、その場で買取が成立しました。

平山郁夫の作品は、日本画の本画だけでなく版画作品にも幅広い需要があります。今回のように、実家の整理や遺品整理の際に見つかるケースも多く、「価値が分からないまま眠っている絵画」が思わぬ評価になることも珍しくありません。

買取専門店くらや松山店では、今治市をはじめ、西条市・新居浜市・四国中央市など愛媛県全域への無料出張査定を行っております。平山郁夫ほか日本画家の作品査定をご希望の際は、どうぞお気軽にご相談ください。

8.平山郁夫作品の査定・売却は買取専門店 くらや 松山店へご相談ください

平山郁夫は日本画壇を代表する巨匠であり、その作品は今なお多くのファンやコレクターに支持されています。とくにシルクロードを描いた代表シリーズは人気が高く、美術市場でも安定した評価を維持しています。しかし、平山郁夫の作品は本画(日本画)・版画・掛軸・リトグラフ・シルクスクリーンなど種類が多く、さらに保存状態や付属品の有無によって評価は大きく変わります。

ご自宅に飾られたままの作品や、相続や実家整理で見つかった絵画の中に、価値のある作品が眠っていることも少なくありません。「本物かどうか分からない」「価値があるのか知りたい」というご相談は非常に多く、適正な評価のためには専門査定が重要です。

買取専門店くらや松山店では、美術品・骨董品を専門に扱う鑑定士が在籍し、平山郁夫をはじめとした日本画家の査定を多数行っております。作品の来歴・技法・サイン・保存状態・市場動向などを丁寧に確認し、作品ごとの価値を適正に評価いたします。

また、平山郁夫作品のご相談は版画1点からでも対応可能です。
店舗への持ち込みが難しい場合は、愛媛県内全域で出張査定にも無料対応しております。

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所在地:愛媛県松山市天山1丁目13-5 イオンスタイル松山3階
営業時間:10:00~19:00(年中無休)
お問い合わせ:089-950-4334

駐車場 : あり/無料 1,140台
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