
先日、お父様が使っていたというニコンF3 HP(Nikon F3 HP)というアンティークのカメラを買取させていただいました。
とてもカメラを大事にされていたそうで状態も良く、そして沢山撮られた写真も大事な思い出とのことです。
このニコンF3はカメラ好きにはたまらないとても人気のあるカメラです。
〈ニコンF3とは〉
デジタルカメラが主流となった現代において、フィルムカメラは一部の愛好者の間で根強い人気を誇ります。その中でも、1980年に登場したニコンF3は、プロフェッショナルからアマチュアまで幅広い層に支持され続けている名機です。
ニコンF3は、ニコンFシリーズの第3世代として1980年に登場しました。前作のF2からの進化として、電子制御を導入し、当時としては革新的な技術を搭載しています。特に、電子シャッターと絞り優先AE(オートエクスポージャー)を搭載したことで、撮影者はより快適に、そして正確に露出をコントロールできるようになりました。
〈主なスペックと特徴〉
これらの仕様により、F3は多様な撮影シーンに対応可能で、特に報道やスポーツ、風景撮影などでその真価を発揮しました。
〈デザインと操作性〉
F3のデザインは、イタリアの工業デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロによるもので、シンプルで機能的な美しさが特徴です。特に、ボディ左側に施された赤いラインは、F3のアイデンティティとして多くの人々に印象づけられています。
操作性においても、F3はユーザーの使いやすさを追求しています。シャッタースピードダイヤルや露出補正ダイヤルは直感的に操作でき、撮影中でも素早く設定を変更することが可能です。また、ファインダーは視度調整機能を備えており、快適な視認性を提供します。
〈宇宙へ行ったカメラ〉
F3は、その耐久性と信頼性の高さから、NASAの宇宙ミッションにも採用されました。特別仕様の「F3 NASAモデル」は、無重力環境下でも確実に動作するように改良され、スペースシャトルに搭載されました。これは、F3が単なるカメラではなく、極限の環境でも信頼できるカメラとして世界に認知されました。
〈プロフェッショナル仕様の「道具」として生まれたカメラ〉
ニコンF3は、1980年に登場した一眼レフフィルムカメラですが、当時のプロフェッショナルたちの現場を支える「道具」として設計されました。前モデルであるF2が完全機械式だったのに対し、F3はニコン初の本格的な電子制御シャッターを搭載。これにより、絞り優先オート(AE)撮影が可能になり、素早く、かつ的確に露出を決定することができるようになりました。
この電子化への一歩は、当時のニコンにとって大きな決断でした。しかし、F3はその安定性と操作性によって、長年にわたり報道、スポーツ、科学、さらには宇宙の現場でも活躍することになります。1980年から2001年までの21年間という異例の長寿生産は、その信頼性を物語っています。
〈直感的で楽しい操作性〉
F3の魅力のひとつは、何といってもその操作感の心地よさです。ボディを手に取れば、しっかりとした金属の質感と重量感が伝わってきます。シャッターダイヤル、フィルム巻き上げレバー、露出補正ダイヤルなど、各部の操作は直感的で、手と目が自然にカメラと一体になるような感覚があります。
オート露出に頼るもよし、自分で露出計を見ながらマニュアルで設定するもよし。F3は撮影者の意思を尊重する設計であり、初心者からプロまで、どんなスタイルにも寄り添ってくれるカメラです。
特に、ファインダーの見やすさは特筆すべきポイントです。人気モデル「F3HP(ハイアイポイント)」では、ファインダー倍率を下げることで、メガネをかけていてもフルフレームを確認しやすく、目への負担も少ないのが特徴です。
〈デザインの美学 ― ジウジアーロが生んだ機能美〉
F3のルックスは、前章でもご紹介しましたが、イタリアの名デザイナー ジョルジェット・ジウジアーロによるものです。彼は工業製品における美しさと機能性を両立させる達人で、フェラーリやオートバイのデザインにも関わった人物です。
F3のボディにあしらわれた赤いラインは、今日ではニコンの象徴ともいえるデザインアクセント。この赤が入っただけで、カメラがただの道具ではなく、「所有する喜び」を感じさせてくれる存在になりました。
角ばったファインダーの形状やボタン配置も理にかなっており、美しさと実用性を兼ね備えた機能美がそこにあります。
〈堅牢性と信頼性 ― 宇宙でも通用する耐久性〉
F3のボディは、堅牢な金属製シャーシに支えられ、どんな過酷な環境でも確実に動作することを前提に作られています。電子制御ながらも機械的な耐久性も極めて高く、内部のシャッターユニットにはチタン幕を採用。これは高速かつ正確なシャッター動作を可能にし、長期間にわたって精度を保ち続けます。
この信頼性の高さから、F3はNASAの宇宙ミッションにも採用されました。無重力や極低温といった、地球では想像もつかないような環境でも撮影ができるように、F3には特別な改良が加えられ、宇宙空間に送り出されたのです。ここまで信頼されたカメラは、そう多くありません。
F3はその登場から40年以上が経過した今でも、多くの写真愛好者に愛され続けています。それは、単なるスペックやデザインだけでなく、写真を撮る楽しさや喜びを再認識させてくれるからです。
ニコンF(1959年)
ニコンFは、1959年に登場した日本初の本格的な35mm一眼レフカメラです。当時、主流だったレンジファインダー機(ライカなど)とは異なり、レンズを通して見たままの構図をそのまま撮影できるTTL(Through The Lens)方式を実現。ニコンはこのモデルによって、世界の報道・戦場カメラマンの信頼を勝ち取りました。
特徴:
特にベトナム戦争時代には報道写真家の定番機として活躍し、「カメラといえばニコンF」と言われるほどの代名詞的存在となりました。
ニコンF3(1980年)
そしてニコンF3は、電子制御シャッターを搭載した初のFシリーズ。長年の機械式カメラの流れを一新し、プロのニーズに応える高機能なフラッグシップモデルとして登場しました。
このカメラの革新性と信頼性は、NASAが宇宙ミッション用の公式カメラとしてF3を採用したことにも象徴されています。
特徴:
操作の確かさ、耐久性、そして洗練された工業デザイン。F3は、「写真を撮る」という楽しさを教えてくれる一台です。
ニコンFM2(1982年)
FM2は、電子制御ではなく完全機械式シャッターを採用しながら、最高1/4000秒のシャッター速度を実現した異例の一眼レフです。電池がなくても撮影できるその信頼性から、現在もフィルム愛好家の間で高い人気を誇ります。
特徴:
操作感も優れ、フィルム初心者が最初に手にする一眼レフとしても評価が高いモデルです。
ニコンD3(2007年)
D3は、ニコン初の35mmフルサイズ(FXフォーマット)デジタル一眼レフとして登場。従来のAPS-Cサイズセンサーからの飛躍を果たし、特に高感度性能と連写性能において当時の業界をリードしました。
この機種により、スポーツ、報道、報道写真の分野でニコンユーザーが一気に増加。まさに「D3以前・以後」と語られるほどのエポックメイキングな存在でした。
特徴:
プロフェッショナル向けデジタルカメラの定番を築いた伝説の1台です。
ニコンZ9(2021年)
Z9は、ニコンのミラーレスシリーズZマウントのフラッグシップであり、一眼レフに代わる新時代のフルサイズミラーレスカメラです。メカシャッターを完全に排除した設計は、長年のニコン技術の集大成ともいえるものでした。
特徴:
AF性能は人物・動物・乗り物などに対応し、プロの現場で「何を撮っても失敗しない」と評されるほど。
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皆様のご来店を心よりお待ちしております。
★★「買取専門店 くらや 札幌南店」の所在地と来店経路★★
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