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日暮里店
2023/05/09

東京都荒川区 絵画の買取|東郷青児|郷愁と甘美の女性像 油彩画 価値が気になる作品をお持ちの方必見!

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はじめに

こんにちは。東京都荒川区で絵画や掛け軸など骨董古美術の査定・買取を行っている買取専門店『くらや日暮里店』です。油彩画や水彩画、版画、リトグラフ、シルクスクリーンなど、お手持ちの美術作品が持つ価値を知りたいと思ったことはありませんか?「作者が誰かも分からない絵を査定に出すのは気が引ける…」と悩まれている方もきっと多いはず。

 

「コレクションしてきた大切な絵画を整理したい」など、ご自身が所有している作品だけでなく、遺品整理や実家の片付けで見つけた価値の分からない絵画・美術品の査定・鑑定なら『くらや日暮里店』に是非お任せください!絵画や掛け軸に関する専門の知識を持ったプロの鑑定士が、お客様の大切な作品の価値をしっかりと見極めます。

 

「譲り受けた絵画の真贋判定をしてほしい」「売却するかどうかまだ決められない。まずは査定だけ…」というご依頼もお気軽に。荒川区外など遠方にお住いのお客様や、「絵画以外にも査定してほしいものがたくさんある」という方へは〈出張買取〉もお勧めです。まずは一度、お電話にてお問い合わせください。

 

冒頭に掲載している写真は、荒川区にお住いのお客様から先日お買取した〈東郷青児〉の作品です。描かれていたのは、ひとりの女性と大ぶりで可憐なチューリップの花。東郷青児の得意とする女性像と花のコンビネーションが目を引く一枚ですよね。

 

この作品の持ち主はご依頼主の御母様だそうで、昔から美術品やアート作品を好み蒐集されていたのだとか。昭和40~50年頃に百貨店で勧められて購入したという東郷青児のこの作品は、御母様のコレクションの中でも特にお気に入りだったようです。

 

「手放すか迷ったみたいだけど、母が生前整理で絵を整理したいと言っていて…。私は絵に興味がないので、母とも相談し、せっかくなら価値の分かる方に譲りたい」とインターネットで絵画の買取をしているところを検索した結果、『くらや日暮里店』に辿りついたとのことでした。

 

お客様ご自身で絵画を携えて来店されたので、当店の鑑定士がその場で査定・鑑定を行いました。持ち込まれた作品は、東郷青児本人による肉筆水彩画であること間違いなし。色紙裏には1970と書かれていたことから、晩年の作品であることが分かります。

 

経年の汚れやシミこそありましたが、状態は概ね良好でした。これに見合った精一杯の査定額をご提示し、高評価ポイントなども併せてお伝えしたところ、お客様と電話口で話されていた御母様も大変納得されていたご様子で、お買取成立となりました。

 

さて、本日は〈絵画の買取〉についてのお話です。買取エピソードで登場した〈東郷青児〉にフォーカスし、査定において高評価となるカギを特別にご紹介していきたいと思います。絵画や版画、リトグラフ、シルクスクリーンなどの査定・買取を希望されている方は必見です!是非最後までお付き合いください。

昭和期の美人画家〈東郷青児〉とは

経済成長真っ只中であった昭和期の日本で一世を風靡した〈青児美人〉。東郷青児の名を知らずとも、作品を見れば「あの絵を描いた人ね!」と頷く方もきっと多いはず。自由が丘にある老舗洋菓子店では、現在もなお東郷青児が手掛けた包装紙が使われています。

 

「美術は多くの人々が楽しめるものであるべき」という自身の信念のもと、東郷青児は大衆が分かり易く美しいと感じる絵画を数多く生み出しました。東郷青児の描く女性像は〈東郷様式〉とも呼ばれ、甘美でありながらどこか郷愁を感じさせる唯一無二の個性を有しています。

 

穏やかな色調と柔らかな曲線で多くの女性像を描いた東郷青児とは、一体どんな人物だったのでしょうか?

生い立ち

大正から昭和期にかけて活躍した洋画家〈東郷青児〉は、1897(明治30)年に鹿児島市で誕生しました。一家が東京に転居したのは東郷青児がまだ幼少期の頃で、その後1914(大正3)年に青山学院中等部を卒業。本名は〈鉄春〉ですが、自ら名付けた〈青児〉という名は出身校からとったと言われています。

 

絵画の世界に進み始めたのは18歳頃のこと。音楽・演劇・文学など、様々な分野に興味を抱いていた東郷青児でしたが、近代的な教育を受けた同世代の青年たちが各々に自己実現の方法を模索する中で、結果的に自由な色と形で感性を表す絵画の道を選びました。

 

その後、作曲家でありながらヨーロッパ絵画の最先端の研究を行っていた〈山田耕筰〉の知遇を得て、東郷青児は東京フィルハーモニー赤坂研究所の一室で絵画の制作に励みます。1916(大正5)年には第3回二科展で初出品を果たし、二科賞を受賞。1921(大正10)年からはフランスへ渡り、リヨン美術学校で学ぶこととなりました。

 

留学中に訪れたルーブル美術館では、〈ピカソ〉〈レオナルド・ダ・ヴィンチ〉〈ラファエロ〉〈ボッティチェリ〉などといった世界的有名画家が手掛けた甘美な女性像に魅了されたのだそう。また、前衛芸術の先駆者であった巨匠〈ピカソ〉の絵に洗礼を受け、キュビスムや未来派といった新しい芸術様式を取り入れた独自の画風を確立していったのでした。

 

渡仏から7年の時を経て帰国すると、第15 回?科展では昭和洋画奨励賞を受賞。留学経験を活かし、文筆や挿絵、装丁など幅広い分野で精力的に活動した東郷青児は、100年以上の歴史をもつ画壇・二科会の国際的な交流も推し進めていたようです。あの叙情的な絵柄とは裏腹に、東郷青児は〈二科会のドン〉とも呼ばれていました。

山田耕筰(やまだ こうさく)

1886(明治19)年、現在の東京都文京区で誕生した作曲家。日本の西洋音楽の分野で、初めて本格的な活動を行ったことで知られています。夕方の時報チャイムで流れることも多い〈赤とんぼ〉をはじめ、〈この道〉〈からたちの花〉など、大正から昭和にかけての近代音楽を牽引しました。

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東郷青児と竹久夢二

甘いマスクを持ち、過激な女性関係でも有名であった東郷青児ですが、〈画家〉〈色男〉と聞くと〈竹久夢二〉を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実際に東郷青児と竹久夢二との間には親交があり、同時代の美人画家として当時から比較される場面も多くあったようです。

 

中学4年の頃に出会った竹久夢二の作品に感激した東郷青児は、青山学院中等部卒業後、夢二がデザインを手掛けた日本橋呉服町の〈港屋絵草紙店〉に出入りするようになりました。港屋といえば夢二が唯一籍を入れた妻・岸たまきに持たせた店で、たまきは一回り以上年の離れた東郷青児を弟のように可愛がっていたのだそう。

 

手先の器用さを買われ、港屋で下絵描きなどを手伝うように頼まれた東郷青児は、作業を兼ね頻繁に夢二の自宅を訪れるようになったのですが、いつしかたまきとは懇ろな関係に…。ある日偶然これを知った夢二が、野球のバットを持って東郷青児を追いかけまわしたという逸話も。情動的だった夢二らしいエピソードですね。

代表作

望郷

1959(昭和34)年に発表された〈望郷〉は、日本国際美術展にて一般入場者の投票による〈大衆賞〉を受賞した作品。古代ギリシャの神殿を彷彿とさせる遺跡の前で佇む、スカーフを被った女性が印象的です。

 

背景の〈遺跡〉は東郷青児の作品によくあるレパートリーのひとつで、大衆が美術全集に親しむようになった1930年代半ば頃からよく見られるようになりました。

パラソルさせる女

1916(大正5)年、東郷青児19歳の時に制作された〈パラソルさせる女〉は、〈生い立ちと経歴〉の項でも触れましたが、第3回二科展で初出品にして二科賞を受賞した作品です。日本美術界における最初期の前衛絵画と見做された作品で、現在は鹿児島の陽山美術館に所蔵されています。

 

この作品にはパラソルをさす女性の上半身が描かれているのですが、初見ではそれが分からなかったという方も多いでしょう。よくよく眺めてみると、中央上方にこちらを見つめる女性の顔が、右上にはパラソルが描かれているのが分かります。

コントラバスを弾く

1915(大正4)年に開催した、自身初となる個展で出品された作品。キュビスムなどといったヨーロッパ前衛芸術運動の影響を受けたことを機に、オーケストラの音楽を表現しようとして描かれた一枚といわれています。

 

この作品のモデルは男性で、コントラバス奏者〈原田潤〉という人物。後に原田潤の妻となる大正期の小説家・安田皐月と東郷青児は、原田潤と知り合うより前から交流があったのだとか。そして、後に原田潤を介して出会ったのが〈山田耕筰〉だったというのですから、人と人との繋がりには驚かされます。

 

 

いずれの作品も、郷愁や哀愁といった表現がぴったりですよね。代表作〈望郷〉が制作されたのは、東京タワー完成の翌年。日本は経済成長の真っ只中にあり、日々劇的に変わっていく景色を目の当たりにしていた大衆の心に、東郷青児の描く甘美な郷愁が響いたのかもしれません。

高評価のカギとなるのは?

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没後40年以上が経過した今も、優美でロマンチックな画風は実に多くの人を魅了し続けています。数々の賞を受賞した当初は、あまりの人気ぶりに「通俗的過ぎるのでは?」という見方もあったようですが、現在は他に類いを見ない独特の世界観が再認識されているのです。

 

東郷青児といえば、やはり〈女性像〉〈少女〉のモチーフが人気ですが、その中でも〈赤い塔〉〈城と少女〉など背景に〈塔〉や〈城〉が描かれている作品や、〈花と少女〉などといった薔薇やチューリップなどの〈花〉が描かれている作品は人気があるため、二次流通の市場において高評価となる傾向にあります。

 

また、水彩画より〈油彩画〉の方が断然需要が高く、4~8号サイズの作品であれば40~80万円程度の値が付けられることも。もちろん画題や作品の状態などにもよるため、これは一概に言えることではありません。お手持ちの東郷青児の絵画の価値が気になってきたという方は、一度『くらや日暮里店』で査定してみませんか?

 

洋画家・東郷青児は、本の装丁や包装紙・化粧品のパッケージのデザインを数多く手掛け、さらには漫画も描いています。所謂なんでも屋であったため残されている作品の数は多く、真贋判定が難しい作家の一人です。査定・鑑定は絵画に精通した熟練の鑑定士でなければできないため、査定に出す際には鑑定士選びが大きな関門となります。

 

時代の空気に敏感に呼応し、自在にタッチを変化させた東郷青児の作品の鑑定は、『くらや日暮里店』に是非お任せください!絵画に関する知識と買取経験が豊富なプロの鑑定士が、作品の持つ正しい価値をしっかりと見極め高価買取いたします。

まとめ

出張買取の現場では、「大量にあるコレクションの中に、現在評価が高くなっている作家の作品が埋もれていた」ということが多々あります。とりわけ遺品整理や形見分けで譲りうけた絵画の場合、今の持ち主の方がその作品の価値を把握されておらず、存在すら忘れていた…なんてことも。

 

価値が分からない、作者を知らないからといって、不燃ごみの日に捨ててしまう方も多くいらっしゃるのですが、これは非常に勿体ないことです。処分する前に、専門知識を持った鑑定士に見てもらうことを強くお勧めします。「価値が無かったら恥ずかしいし…」など、迷われている方も一度お気軽に『くらや日暮里店』にご相談ください。

 

「遺品整理中の部屋にある大量の絵画から、価値あるものを見つけてほしい」「大きな作品は店舗まで持ち運ぶことができない」という方へは、〈出張買取〉がお勧めです。お客様のご自宅等へ鑑定士が直接お伺いし、査定から買取までを一貫して行います。『くらや日暮里店』の〈出張買取〉はリピーターのお客様も多く、大変ご好評をいただいているサービスです。

 

出張にかかる費用をはじめ、査定・相談は全て無料で行っております。東京都荒川区にお住いのお客様はもちろん、台東区・文京区・墨田区・葛飾区・足立区など周辺地域にご在住の方も是非お問い合わせください!

 

皆様のご来店・お電話を、心よりお待ちしております。

 

 

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