- 骨董品松山店2023/09/11
骨董品・美術品、遺品整理の高価買取
もくじ
こんにちは。
真珠や宝石などの買取専門店『くらや松山店』です。
ミルキーでやわらかくフェミニンな印象を与える宝石、真珠。女性のアクセサリーとして代表的なジュエリーのひとつで、〈人魚の涙〉〈月のしずく〉など、ファンタスティックなイメージで広く愛されています。
真珠は古くからアクセサリーに使われてきたほか、美容で生薬にも利用されてきた不思議なジュエリーです。
御木本幸吉が真珠の養殖技術の確立に貢献したこともあって、日本でも非常になじみのふかい真珠。どのような魅力や歴史があるのでしょうか。
ヨーロッパでもアジアでも、世界的に愛され続ける真珠のポイントをご紹介します。
真珠は、ダイヤモンドやルビーのような鉱物ではなくアコヤ貝などが作り出す生体鉱物です。バイオミネラルとも呼ばれ、貝殻の成分が貝の内側で結晶化したもの。高値で取引される天然もありますが、現在は養殖真珠が広く普及しています。
真珠の歴史は古く、紀元前までさかのぼるとも。洋の東西を問わず珍重されてきた宝石のひとつです。
真珠は、貝の中にそのままの状態で入っているため、ダイヤモンドやサファイアのような原石を研磨加工する必要がありません。したがって、鉱物の宝石よりもいち早くアクセサリーに取り入れられていました。
真珠は鉱物の宝石と違い、光を取り込んで輝くことはありませんが、真珠独特の表面の光沢がエレガントでやさしい雰囲気をかもしだします。フェミニンな印象も強く、冠婚葬祭のフォーマルなファッションに女性が合わせるアクセサリーとしてもよく使われています。
宝石の場合、昼と夜とでふさわしい種類があるとされています。ダイヤモンドはどちらかというと夜の方が輝きを増すため好まれますし、ラピスラズリや翡翠のようなタイプは昼に合う宝石です。
「真珠の色は?」と聞かれたら、ほとんどの方が〈白〉と答えるのではないでしょうか。たしかに真珠は白色のイメージが強いのですが、実際にはピンクやグリーン、ブルー、ゴールド、シルバーなど、さまざまなカラーのものがあります。カラーバリエーションは真珠の種類によって異なるのが特徴です。
アコヤ真珠とも呼ばれ、真珠といえばこの種類をイメージするはず。ホワイトをはじめホワイトピンクやホワイトゴールド、ゴールドなど、白色を基調にしながらもいくつかのバリエーションに分かれます。
ブラックパールと呼ばれるように黒やグレーがメインの真珠。グリーンやレッドの色調をもったものも。
ホワイトやクリームのほかシルバーやゴールド、ブルーなどのカラーバリエーションがポイント。白蝶貝から生産されています。
カラス貝やイクチョウ貝といった淡水に棲む貝を材料に生産されます。球形ではなくしずくのかたちをしたドロップのタイプが中心。中国の池や沼が主産地。ホワイトやピンク、オレンジなどがあり、世界で流通している真珠のおよそ80%を占めます。
真珠の歴史をひもとくと、エジプトの絶世の美女で知られるクレオパトラが美容のために愛飲していたエピソードに出会います。エジプトでは紀元前3,200年頃には真珠が身近にあったといわれているほか、〈世界最古の宝石〉と呼ばれるだけあり、記録に残っているだけでも中国や地中海地方で紀元前にすでに広く使われてきました。
養殖技術が確立されるまで、真珠は天然のものを採集していました。アラビア半島のバーレーン島や南インドは採集のメッカで、周辺地域の王族が愛用していました。
ヨーロッパでは紀元前330年頃に活躍したアレクサンダー大王をきっかけに、オリエンタルの真珠が伝わり珍重されるようになります。古代ローマ帝国の時代には、インドとの交易が盛んになり、真珠をはじめさまざまな宝石がローマに運ばれました。
やがて、大航海時代に入ると、ベネズエラでコロンブスが真珠を発見する一方、バスコ・ダ・ガマがインドやセイロン島で真珠を採取。ますます世界的な交易品になります。18世紀にはインドを植民地支配したイギリスがセイロン島、その航行ルートにあたるアラビア湾の真珠を採取するようになり、ヨーロッパの王朝や貴族がこぞって身につけるようになりました。
日本の真珠は古くからアコヤ真珠が有名で、古代日本では中国向けの輸出品でした。また、奈良時代の天皇や公家の宝飾品に使われていました。江戸時代になると、長崎の出島を通して交易していたオランダが九州各地の真珠を取引するようになります。やがて、長崎の大村藩では真珠採取を藩の事業に据えて、藩の財政を潤しました。
日本の真珠の歴史で欠かせないターニングポイントは、1893年、御木本幸吉が半円真珠の養殖に成功したことです。繁殖させた貝を海で育て、海女が収穫するという生産方法を確立したことで、明治以降、日本でも真珠が飛躍的に普及していきます。
このように、真珠は古代から世界的に珍重されてきた宝石で、いまなおフォーマルな席から普段使いまで、広く愛されるジュエリーのひとつです。
御木本幸吉の功績から、真珠といえば三重県の志摩地方をイメージすることも多いのですが、愛媛県の宇和島真珠は生産高日本一。一大産地に成長しました。
愛媛県の南部、南予地方と呼ばれる一帯は、宇和海に面しています。リアス式海岸で入江が入り組んでいるため、海面が穏やかなのが特徴。また、山から流れ込む土砂には栄養が豊富に含まれていることも、真珠養殖に適したエリアでした。
宇和島真珠の宇和島とは、南予を代表する宇和島市のこと。その沖合は宇和海で、ブリやハマチ、鯛の養殖でも知られる豊かな漁場が広がります。また、宇和海は、真珠養殖に恵まれた自然環境を持っているのがポイント。周囲に大きい川がないこと、湾の中の海水はは黒潮からの海洋水が流れ込むこと、から宇和海の水質は良質で、透明度が非常に高いのです。そのため「美しく静かな海」と呼ばれるほど、海面が穏やかなので、アコヤ貝の養殖にも適した海域となっています。
鯛の養殖は全国トップ。また、稚貝の生産も全国の約8割を占めるなど、日本でも有数の養殖漁業の盛んな宇和海の真珠は〈宇和島真珠〉として、日本で生産される高品位な真珠の大半を生産しています。実際に、生産量を県別で見ても、トップの愛媛県は2016年度に約7.6トンを生産。国内の約4割のシェアを誇り、10年以上独走しています。2位の長崎県、3位の三重県も歴史的に真珠養殖が盛んな地域ですが、生産量では宇和島真珠の愛媛県に道を譲っているかたちです。
ダイヤモンドのように真珠には国際的な評価基準はありません。そのため、宝石業界では長年の鑑定の積み重ねから、まとまった評価方法が確立しています。宇和島真珠をはじめ良質な真珠の評価基準は次の6つのポイントです。
真珠はサイズ感が大きいほど高く評価されます。アコヤ真珠の標準サイズは3〜10mm程度、黒蝶真珠や白蝶真珠では大きいものになると15mm以上のものも珍しくありません。
一般的な真球型のタイプでは、真円にちかい形をしているものほど高値で取引されます。種類によってはライス型、ドロップ型、オーバル型などもあるので、それぞれの美しさの度合いによって評価が異なります。
真珠層が厚いほど高評価です。
ブラックパールのように白以外の真珠では、それぞれのカラーの風合いによって評価が左右されます。
真珠ならではのやさしく淡い反射の美しさで、表面や内面から出る輝きが重要です。周囲の景色が鮮明に映り込むものほど高評価に分類されます。
とくに採取されて加工段階やアクセサリーとして使っていくうちに生まれたキズの大きさや数によって評価されます。
良質なアコヤ真珠で有名な宇和島真珠。長い月日とすぐれた加工技術、そして多くの生産者の手を経て、さまざまな種類のアクセサリーが生産されています。
その代表的なものはネックレスです。ホワイト系をはじめピンクホワイト系やナチュラルブルー系の真珠ネックレスはフォーマルなアクセサリーの需要が高く、クオリティーの高い商品が全国に出荷されています。また、イヤリングやピアス、リングなども宇和島真珠の輝きを上手く生かしたアイテム。普段使いにもピッタリです。
古代から世界中の人々に愛されてきた真珠。現在、日本では一大産地の宇和島真珠の評価が高く、現代のニーズにマッチしたアクセサリーが数多く生産されています。
真珠は鑑定が難しいといわれている宝石です。ご自分で見分けるのが難しいときは、しっかりと知識のあるプロの鑑定士が在籍する『くらや松山店』へお持ちください。丁寧に鑑定いたします。
皆様からのお電話・ご来店を心よりお待ちしております。
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