
もくじ
世界中のファッション愛好家から絶大な支持を集めるブランド、エルメス(HERMÈS)。
そのバッグは、単なるファッションアイテムではなく、職人技と美意識が結晶した「芸術品」とも呼べる存在です。
バーキンやケリーに代表されるアイコンバッグは、数十年経っても色褪せず、むしろ年月とともに価値を増すことも珍しくありません。
そして、リユース市場においてもエルメスは常に高い人気を誇り、希少モデルや限定品では定価以上の価格で取引されるケースもあります。
愛媛県松山市にあるくらや 松山店でも、日々さまざまなエルメスバッグを査定・買取しております。今回は、そんなエルメスの魅力や歴史、人気モデル、真贋ポイント、そして実際の買取エピソードまで、じっくりご紹介いたします。
エルメスは1837年、ティエリー・エルメスによってフランス・パリに創業されました。
当初は高級馬具工房として、ヨーロッパの貴族や富裕層に向けて精緻な革製品を提供していました。
重要な転機は、20世紀に入ってからの自動車の普及。馬車文化の衰退により馬具の需要は減少しましたが、その卓越した革細工技術を活かし、旅行鞄やハンドバッグ、財布などの革小物へと展開していきます。
エルメスの代表的な進化の流れ:
・1900年代初頭:旅行用バッグ「オータクロア」を発表(後のバーキンの原型)
・1935年:女優グレース・ケリーが愛用したバッグが「ケリー」と命名され、世界的に有名に
・1984年:女優ジェーン・バーキンとの出会いから生まれた「バーキン」が誕生
現在では、バッグのみならず、スカーフ、時計、ジュエリー、香水、アパレルと多岐にわたるラグジュアリー商品を展開し、「一生もの」として愛され続けています。
エルメスを象徴するバッグであり、世界中の女性の憧れ。
容量が大きく実用性が高い一方で、洗練されたフォルムが魅力です。サイズは25cmから40cmまで展開され、素材やカラー、金具の種類によって価値が大きく変動します。
上品さと気品を兼ね備えたバッグ。もとは馬具用のサドルバッグを改良したもので、グレース・ケリーが使用したことで一躍有名になりました。
バーキンよりもフォーマルな印象があり、セレモニーや特別なシーンでも人気です。
H型のバックルが特徴的なショルダーバッグ。カジュアルにもフォーマルにも合わせやすく、近年は若年層からも注目されています。
トート型のカジュアルなデザインで、普段使いに最適。馬の飼葉袋をモチーフにしたユニークな形状が特徴です。
世界初のファスナー付きバッグと言われる歴史あるモデル。旅行用バッグとしても愛され、柔らかな曲線と機能性が魅力です。
職人による手作業
一つのバッグを一人の職人が最初から最後まで仕上げる「一人一貫制」を採用。細部まで品質が均一で美しい。
厳選された素材
トゴ、トリヨン、エプソン、スイフトなど、革の種類によって質感や耐久性が異なります。
タイムレスなデザイン
流行に左右されず、何十年も使える普遍的な美しさ。
希少性と投資価値
正規店での入手が困難で、中古市場でも高値安定。投資対象としても注目されています。
エルメスは革の種類だけで数十種類存在し、同じモデルでも素材やカラーの違いで印象が大きく変わります。
トゴ:柔らかく傷が目立ちにくい
エプソン:軽くて型崩れしにくい
スイフト:なめらかな質感で発色が美しい
クロコダイル・アリゲーター:希少性が高く最高級ライン
カラーもエルメス独自のネーミングがあり、「エトゥープ」「ゴールド」「ローズサクラ」など、ファンを魅了し続けています。
エルメスは世界で最も偽物が多いブランドの一つです。偽物は年々精巧になっていますが、本物との違いは必ずあります。ここではくらや 松山店の鑑定視点から細かく解説します。
製造年刻印:アルファベット(A〜Z)と数字、枠有り/無しの形で表記。例:「□B」=1998年製
職人記号:製作担当職人を示す記号が内部に刻まれている
偽物は刻印が浅い、字体が異なる、位置がズレていることが多い
本物は「職人が手縫い」で左右交互に糸を通すため、ステッチの傾きやピッチが均一
偽物はミシン縫いが多く、糸のテンションが不自然でほつれやすい
本物のエルメスは革特有の自然な香りがする
偽物は合成皮革や安価な革を使用し、化学臭が強い場合がある
シボ(表面の模様)の大きさやランダムさも本物は自然
本物は重厚感があり、金具のメッキは均一で光沢が深い
「HERMÈS PARIS」の刻印は彫りが深く、均等
偽物は軽く、刻印が浅くレーザー彫刻風になることが多い
本物の裏地は革やキャンバス素材も均一で高品質
偽物は裏地が安価な布地だったり、接着剤のはみ出しがある
箱は厚みがあり、オレンジ色が鮮やか
保存袋はコットン製で手触りが柔らかい
偽物は色味が暗かったり、ロゴの位置が微妙にズレている
本物は刻印やシリアルの位置がモデルや年代で異なり、微細な個体差がある
偽物は逆に「均一すぎる」ため、見極めのポイントになる
・湿気・直射日光を避けて保管
・長期保管時は型崩れ防止のため詰め物を入れる
・革用保湿クリームを年1〜2回使用
・金具は柔らかい布で乾拭き
先日、松山市内にお住まいの女性のお客様が、エルメスの「ガーデンパーティPM」をお持ち込みくださいました。
ブラックのキャンバス地とレザーのコンビネーションが上品で、カジュアルにもフォーマルにも合わせやすいモデルです。
お客様は「もう10年以上使ってきたけれど、最近は出番が減ってしまって…」とのこと。
日常使いで活躍してきたバッグには、角の擦れやキャンバス部分の軽い色褪せが見られましたが、型崩れはほとんどなく、持ち手やステッチの状態も良好。付属のオレンジ色の保存袋と可愛らしいチャームも一緒にお持ちくださいました。
査定では、外観のコンディションだけでなく、金具の輝きや内部の状態、縫製の均一さなどを細かくチェック。ガーデンパーティはエルメスの中でも実用性が高く、中古市場でも需要が安定しているため、状態を考慮しても十分に高価買取が可能と判断しました。
査定額をお伝えすると、お客様は「想像以上でした。長く使ったからあまり期待していなかったけど、これなら手放す決心がつきます」と笑顔に。
「次に持つ方にもたくさん使ってもらえたら嬉しいです」という言葉が、とても印象的でした。
こうして、大切に使われてきたガーデンパーティは、新しい持ち主の元へと旅立つ準備を整えました。
エルメスのバッグは、たとえ使用感があっても、その確かな品質と人気モデルであれば市場価値が高く保たれます。くらや 松山店では、日常使いされたお品も一点ずつ丁寧に査定し、納得の価格で買取いたします。
エルメスのバッグは、流行を超えて資産価値を持ち続けます。
本物を見極め、価値を正しく評価できる鑑定士がいる店舗での査定が重要です。
愛媛県でエルメスのバッグを売るなら、くらや 松山店にお任せください。
一点一点を丁寧に査定し、あなたの大切なバッグにふさわしい価格をご提示します。