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骨董品
2018/11/08

岸竹堂【帝室技芸員/画家】

岸竹堂(きしちくどう)

 

日本画家の岸竹堂は、1826年に彦根藩に生まれました。

 

11歳の頃から絵師中島安泰に狩野派について学び

 

17歳になると狩野永岳に入門しますが、

 

翌年には岸派の岸連山に師事しています。

 

そして29歳の時には連山の娘素子と結婚し

 

岸家の養子となりました。

 

この頃に二条城の本丸御殿、御所造営にあたって

 

その障壁画を描いています。

 

31歳の時には有栖川宮に出仕し

 

2年後には岸家を継ぐこととなりました。

 

この頃の画風は円山派の長沢芦雪に

 

影響を受けたものとされており

 

自身の画風にもそれが色濃く表現されています。

 

50代になると京都府画学校の教員となり

 

1884年に第二回内国絵画共進会に出品した

 

「晩桜図」が3等同賞を受賞すると

 

同年には大阪絵画品評会に出品した「池辺に菊図」が

 

2等賞を受賞しました。

 

また、1890年には第三回内国勧業博覧会に

 

「猛虎図」六曲一双を出品して二等銀杯を受賞し

 

その後は様々な展覧会で審査員を務めています。

 

その後も1893年にシカゴ万国博覧会に

 

「虎図」を出品し銅牌を受賞するなど

 

自身の創作活動は絶え間なく続け

 

1896年、70歳の時に帝室技芸員に任命されました。

 

 

 

岸竹堂の作品の特徴と技法

 

元々、岸派は創始者の岸駒が得意とした

 

「虎画」などの動物画を得意とし

 

そのモチーフにおおく取り上げています。

 

その流れを汲み、岸竹堂も

 

「虎画」などを得意としていましたが

 

岸竹堂の作品の特徴は、徹底した写実の中に

 

西洋絵画の遠近法や陰影法を取り入れて

 

新たな日本画の世界を確立したことにあります。

 

四条派の写生を基本に西洋の技法を織り交ぜ

 

新たな日本画に昇華させました。

 

日本の伝統美の品格と

 

西洋の近代絵画の精神を兼ね備えた

 

明治期の代表する画家と言えます。

 

主な作品には、二条城本丸御殿障壁画「秋景山水図」

 

真宗大谷派東本願寺障壁画「桜孔雀図」

 

その他多数の「虎図」を制作しています。

 

 

 

岸竹堂の評価される所以

 

岸派の作品は虎画が代表的で

 

かつ作品数も多く見られますが

 

元来の虎画の多くは猫を参考にして描かれています。

 

対して岸竹堂は、実際に虎を見て描いています。

 

そこには写実的な手法にこだわる岸竹堂の精神が現れ

 

その「虎画」は繊細な観察眼と豪快な画風で

 

高い評価を得ました。

 

 

 

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