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骨董品
2018/12/07

小川一真【帝室技芸員/写真】

小川一真(おがわいっしん)

 

小川一真は、1860年に

 

埼玉県行田市に生まれました。

 

忍藩にあった培根堂で学び、

 

13歳からは旧藩主松平忠敬から

 

学費を支給してもらい

 

東京の報国学舎で土木工学を学んでいます。

 

帰郷してからは群馬県富岡で

 

「小川写真館」を開いて独立しました。

 

しかし1881年には写真館をたたみ、

 

横浜で下岡太郎次郎に写真技術を学んでいます。

 

翌年からはアメリカのボストンに渡り、

 

同地のハウスティング写真館に住み込み、

 

働き始めました。

 

ここで当時の最新写真技術を学び

 

乾式製法やコロタイプ写真製版、印刷技術を

 

会得したといいます。

 

24歳で帰国すると、

 

東京飯田町に「王潤会」を設立して

 

写真師として活動し、翌年にはカーボン印画法の

 

材料販売会社も設立しています。

 

やがてその写真技術は政府にも認められ、

 

1887年には内務省から

 

皆既日食のコロナ撮影の依頼を受けたり、

 

翌年には図書頭九鬼隆一が行った

 

近畿地方の古美術文化調査にも参加し、

 

文化財の調査撮影にも従事するようになりました。

 

また、フェノロサが行った

 

日光の美術史研究にも参加した縁で、

 

岡倉天心らと「国華社」を設立し、コロタイプ印刷の

 

図版入り美術雑誌「国華」を創刊しています。

 

29歳のときには、京橋区日吉町(現銀座)に

 

日本初のコロタイプ印刷工場

 

「小川写真製版所」を設立し、

 

この間に、休刊中の雑誌

 

「写真新報」を復刊させました。

 

これらの功績が称えられ、小川一真は1910年、

 

50歳の時に帝室技芸員に任命されています。

 

その後も東京写真師組合を立ち上げ初代会長に就き

 

1913年には「小川写真科学研究所」を創設するなど、

 

多くの活躍を見せています。

 

 

 

小川一真の作品の特徴と技法

 

小川一真が日本に初めて導入した写真技術に、

 

乾板製法やコロタイプがあります。

 

コロタイプとは、製版技術の方法で平版式です。

 

実用化された写真製版では最も古い技術であり

 

アルバム、絵葉書などに用いられました。

 

現在では殆ど使用されていない印刷技術です。

 

 

 

小川一真の評価される所以

 

小川一真は、日本の名所や風俗、文化財、日清戦争、

 

日露戦争、明治天皇の大喪の礼、アイヌ民族の生活など

 

近代の様々な人の姿や出来事を撮影しました。

 

夏目漱石とも交友があり、肖像を撮っています。

 

その最新の写真技術のみならず、

 

日本の時代の変遷の記録としても

 

非常に価値のある写真を撮影しています。

 

社会的、民俗的、歴史的にも

 

その功績は非常に大きいと言えます。

 

 

 

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