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骨董品
2018/10/25

中川清司【人間国宝/木工芸】

中川清司(なかがわきよつぐ)

 

中川清司は1942年に京都府で生まれました。

 

生家は桶指物師の家であったため、

 

三重県立松坂工業高等学校を卒業後

 

20歳の頃から父の中川亀吉に師事し、

 

家業の桶などを制作しています。

 

その後30歳で日本伝統工芸展に入選し、

 

翌年からは2年連続で日本工芸会近畿支部展の

 

日本工芸会賞を受賞しました。

 

その後1974年から1986年までは

 

木工芸家の竹内碧外に師事しながら

 

作品の制作を続け、日本伝統工芸展や

 

日本工芸会近畿支部展で賞を受賞しています。

 

また、1988年には第3回伝統工芸木竹展で

 

朝日新聞社賞を受賞するなど

 

その後も数々の素晴らしい作品を制作しました。

 

こうした功績が認められ

 

2001年、59歳の時に「木工芸」の分野で

 

重要無形文化財保持者に認定されました。

 

2年後には紫綬褒章を受章しています。

 

 

 

中川清司の作品の特徴と技法

 

木工芸の種類には、多くの板を組み合わせて作る指物

 

木材を轆轤で回して刃物で削る挽物、

 

木塊から手作業で刳り抜いて器を作る刳物、

 

薄い板を環状に曲げる曲物、

 

異なる素材をはめ込む木象嵌などの

 

多くの技法があります。

 

中でも中川清司が得意としていた技法は

 

自身が考案した木工技法で木の正目を合わせる

 

「柾合わせ」です。

 

指物の高度な技術を駆使して

 

小さな木片を数百以上組み合わせることで、

 

幾何学的な美しい文様を作り上げます。

 

桶や蒸篭など生活に使う作品の他にも

 

神代杉を材料に使った芸術品としての作品も

 

多く発表しました。

 

また、時には、2600年間土中に埋もれた

 

神代杉を材料に用いて

 

独特な色合いや風合いを醸し出す作品も

 

制作しています。

 

2007年に文化庁工芸技術記録映画の

 

対象作品となった「神代杉木画箱」は

 

神代杉を素材に使い指物、

 

木画技法が用いられた台合わせ造の箱です。

 

木画は神代杉の柾目材を菱市文様に薄く切り出し

 

木目を組み合わせて菱形を造り

 

それを張り合わせて作っています。

 

さらに研磨した後に拭き込み

 

木肌の美しさを出した秀逸の作品となっています。

 

 

 

中川清司の評価される所以

 

中川清司が評価される点は

 

「柾合わせ」などの技法を創案し

 

桶職人としての仕事に精力的に取り組みながら

 

多数の工芸作品を制作し

 

その技術を磨き続けた点であると言えるでしょう。

 

そして、文化庁の製作した工芸技術映画にも

 

その高度な技が記録されるなど

 

技術伝承にも尽力しています。

 

 

 

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